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◎姉倉◎オトナの脱ぎ方

何度かデートしたけれど、

会話が持たない。

沈黙が怖い。

 

何を話したらいいのかわからなくて、
二人とも黙ってしまう。

 

学生の頃は
同じグループで
あんなに仲が良かったのに。

 

みんなでいる時は
いくらでも笑えたのに。

 

いざ付き合って
二人きりになった途端、

 

どうしたらいいの?

 

そんなご相談に、

 

 

姉倉は言います。

「ブランコに乗ってください」

 

 

は?

 

 

「児童公園へ行って、

ブランコに乗って、

シーソーに乗って、

砂場で穴を掘ってください。

それでも笑いが起きなかったら、

直線スキップしてください。

スキップして笑いが起きない人間は
いません。」

 

 

二人とも、

ちゃんと恋人をやろうとしすぎている。

デートらしい場所へ行って、

恋人らしい会話をして、

恋人らしい距離感になって、

恋人らしく見つめ合って。

「付き合ったんだから、
今までとは違う関係にならなくちゃ」

 

 

そうやって急に

 

 

オトナの恋愛の鎧を
着込んでしまった。

 

でも、

 

思い出してください。

 

そもそも
何が目的だったのか。

どんな関係が
欲しかったのか。

子どもの頃って、

気の利いた会話なんか
していなかったでしょう。

隣で同じものを見たり、

意味もなく走ったり、

石を拾ったり、

くだらないことで笑ったり。

 

 

「この沈黙、気まずいかな」

「私のこと、つまらないと思ってないかな」

「何か喋らなくちゃ」

そんなことを考えなくても、

ただそばで

エネルギーや空気を
共有しているだけで、

幸せだった。

 

何も疑うことなく、

満足していた。

恋愛だって
本当はそこからでいいんです。

 

もちろん、

 

もうオトナだから

 

「オトナの関係になりたい」

 

その意気込みも
よくわかります。

 

でも、

 

オトナの鎧をまとうのは
もっと後でいい。

 

入り口くらい、

 

もっと奇想天外でいい。

 

二人でブランコを漕いで、

 

シーソーで体重差に爆笑して、

 

砂場に意味不明な巨大穴を掘って、

 

最後は

 

二人並んで
直線スキップしてください。

 

恋愛って、

「ちゃんと会話ができる二人」になることではなくて、

くだらないことで

 

一緒に笑える二人に戻っていくこと

なのかもしれません。

気まずくなったら、

 

 

言葉でなんとかしようとしなくていい。

 

 

二人とも
ちょっとだけ

 

 

オトナを脱いでください。

 

そして、

ブランコに乗ってください。

それでもダメなら、

スキップです。

姉倉は
スキップを推します。

 

姉倉花姫

ほしよみ堂小田原店にて

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